はじめに
こんにちは、司法書士AXIS法務事務所です。
今回は、「子どもを相続で苦しませないための方法」をご紹介します。
相続を行うのは、お葬式準備や親戚の受け入れなどで慌ただしいなかです。もしあなたが亡くなって子どもが相続人となったら、こんな状況で手続きを進めなくてはいけないのはかなりの負担になるでしょう。
ここで無理に相続の手続きをすると思わぬ見落としが起こり、取り返しのつかない選択をしてしまうこともあります。
こうした負担を少しでも減らし、子どもには納得のいく相続をさせてあげたいものです。生前からできる対策は何があるのでしょうか。
子どもを相続で苦しませないために大切なこと
資産状況をまとめたものを用意する
子どもが相続人になったときに一番大変なのは、「プラスとマイナスの資産がどのくらいあるのか」を把握することです。
この部分が正確にわからないまま相続をしてしまい、あとから後悔するケースは非常に多いのです。
ですから、自分が亡くなったときに備えて、使っていた金融機関や借金の詳細、不動産の情報などを記したメモなどを遺しておいていただきたいです。
これだけでも、相続人の負担を大幅に軽くすることができます。
その他にも、資産の割り振りや処理などの自分が亡くなってからの手続きを生前から話しておくことも効果的といえます。
不動産をどうするか決めておく
不動産についても、亡くなる前から対策していることが望ましいです。
例えば、「不動産の価値を査定して調べておく」「価値がない場合には、処分について考えておく」ことは生前にできるでしょう。
価値の査定は、その地域に精通している地元の不動産業者に依頼すると良いです。
その結果から、売れるか売れないかの判断をすることができます。
価値が低く、売却ではなく処分を検討しなければならない場合、不動産を捨てることはかなり難しく、失敗した場合には出費がかさみ続ける負債になってしまうことを覚えておいてください。
もし、査定で価値がないとわかれば、近隣の住人や有効活用してくれそうな業者などに譲渡できないかも考えてみましょう。
それが難しければ、次の管理者に支払う予納金の準備や、限定承認の手続きも検討したいところです。
(予納金と管理義務については、この記事をご覧ください)
参考記事:相続事例7 相続放棄をしたのに不動産の管理義務が発生したケース
生命保険を有効活用する
最後に、生命保険を利用して相続対策をする方法を紹介します。
生命保険は、相続放棄をしても受け取ることができる財産です。
「プラス財産より負債のほうが大きくなりそうだけれど、子どもに財産を遺したい」
そんなときは、生命保険を使って財産を遺してあげることができます。
あなたが会社経営者で多額の借金の連帯保証人になっていた場合にも、この方法は有効です。
まとめ(相続に備えて準備しておきたいこと)
1,資産状況はまとめておく。
2,子どもと相続について話しておく。
3,不動産の査定を終わらせておく。
4,生命保険の活用を考える。
自分が生きているうちに対策をすることで、子どもの負担と費用を抑えられます。自分のためにも子どものためにも、早いうちから準備しておきたいですね。
当事務所は生命保険のプロと連携することで、生前の相続対策についてトータルでサポートできる体制を整えております。
1時間無料相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談いただければ幸いです。